
#こんなに細い幌のフレームでも、ボディ剛性に寄与する。
ボディ剛性とハンドリング
SCカブリオレはルーフの開閉によってボディ剛性が変化します。もともとカブリオレというのは、モノコックボディの屋根を切り落としているのですから、どんなに補強を入れたところで剛性低下は免れません。オープン状態の剛性が低いために、幌を支える骨組み程度でも、仮のBピラーとCピラーが構成されてAピラーと幌のレールが連結することによる剛性アップを感じ取れるということなのでしょう。興味深いのは、幌を下ろすと、つまり剛性が落ちるとアンダーステアが軽くなることです。ここまでは以前にも書いたことですが、今回は詳しく考察してみましょう。
なぜ、剛性が落ちるとアンダーステアが軽くなるのでしょうか。その前にSCの前後サスペンションのセッティングについて知っておく必要があります。この場合のセッティングとはバネとショックアブソーバーの硬さの事です。SCのフロントはものすごく硬くバンパーに体重をかけた程度ではまったくストロークしません。一方リアはものすごく柔らかく、オーバーライダーに力をかけるだけで簡単にストロークします。つまり、フロントがちがち、リアふにゃふにゃなのです。これは、へたりとは関係がありません。ちなみに私のSCはショックを交換済みで、その際バネのチェクもしており、交換の必要がありませんでした。つまり「もともと」そういうセッティングなのです。
ただし乗ってみると、これほど極端な違いには気が付きません。停止状態と乗ったときとの違いは、ボディの介在に他なりません。以前、カブリオレボディの印象を、バスタブではなくガッチリとしたハシゴの上に乗っており、そのハシゴの後端に重いエンジンが載っていて、そこをねじっているような、と書いたことがあります。
ちなみにリアを柔らかくする理由は、リアの路面追従性を高めてグリップを増し、アンダーステアにしつける為と思われます。仮にリアをフロント並みに硬くすると、路面のギャップなどによる外乱の影響を受けやすくなり、ブレークしやすい傾向となります。また、ブレークの際のスピード(車速ではありません)も速くなるはずです。つまりリアを硬くすることは、Nタイヤの記事で加えた考察と逆の傾向を持たせることになります。
さて、ボディについて考察しやすいように剛性の高いボディを木の板に、剛性の低いボディを紙一枚に例え、それぞれ、前後輪が取り付けられた模型として考えてみます。(わかりやすくするために、遠心力というか慣性は考えません)まず木のボディが右コーナーにさしかかり、ハンドルを右に切りました。前輪に舵角が付き、タイヤが右方向のコーナーリングフォースを発生させてボディをねじる力として伝わります。ちなみに右コーナーならば車体を前方から見て、左回り(コーナー内側)にねじる力の事です。その力はボディの前輪部から後部へと伝わり、そしてリアタイヤをねじります。これによりリアタイヤにスリップアングルが発生し、コーナーリングフォースが生まれます。
次に紙のボディが右コーナーにさしかかり、ハンドルを右に切りました。前輪に舵角が付き、タイヤが右方向のコーナーリングフォースを発生させてボディをねじります。すると、おっと何と言うことでしょう! 紙のボディがねじれてしまいフロントは早くも曲がり始めているのに、リアはそのままです(笑) すでにフロントの向きが変わったところで、引きずられるようにリアがようやく向きを変えました!
この例から見ますと、木のボディが初期アンダーステア、後期オーバーステア傾向で、紙のボディが初期オーバーステア、後期アンダーステアの傾向となります。つまり木のボディは、前輪と後輪が剛結している為に、後輪がコーナーリングフォースを発生させるまで向きを変えたがりません。そして向きが変わってからは、コーナーリングフォースを前後輪とも増してゆきますので、オーバーステア傾向となります。ところが、前輪と後輪が紙一枚でつながれている場合、フロントが発生させたコーナーリングフォースが紙のボディをねじってしまい、リアにお構いなしに車体前半部だけが曲がり始めます。つまり初期はオーバーです。やがて、それに引きずられた結果、遅れてリアにスリップアングルが発生しますが、それはリアを安定させる力となりますので後期はアンダーステアの傾向となります。(実際はこれに慣性力が加わることとなります)
極端な話ですが、SCカブリオレで起こっている、幌を下ろすとアンダーが軽くなる現象は以上のような理由であると推測しています。
さてさて、ここで賢明な方は85年以降の高剛性ボディについて想像されたのではないでしょうか?もしも、サスペンションセッティングが同じままならば、ボディ剛性を上げたことでアンダーステアの傾向が強まるはずです。84カレラカブリオレの記事の最後に「84まではSCとハンドリングが一緒で、それ以降は異なるはずだ」と書いた理由です。
これは実際に比べたわけではありませんので、あくまで私の推測ですがボディが強化された85年以降は、リアのサスペンションをやや硬めに、フロントのサスペンションを柔らかめにセッティングしてあるのではないでしょうか? 硬さはそのままでジオメトリーを変更する方法もありますが、サスペンションが変更されたという話は聞きませんので。(変更されているのかもしれませんけど)それよりも、前後の硬さを変えたほうが理にかなっていると思います。ちなみに高剛性ボディの方が、ボディがねじれることで消費されるコーナーリングフォースのロスが少ないので、コーナーリングのパフォーマンスを高められるはずです。
あっと、これらはすべて私の推測で、実際に比べてみたわけではありませんので、あしからず(^^ゞ
もしも、乗り比べた経験をお持ちの方がいらっしゃいましたら、お便りくださいφ(..)メモメモ

#やはり燃費には低いエンジン回転数と高いギアの組み合わせが効く。
燃費
東京−新潟間の往復は予想外の低燃費をもたらしました。東京を発つ前に満タンに給油して、途中、二度の渋滞、合計2時間半程度に出くわし、気温が高かったため往路はエアコンを使いながらのクルージングでした。これまでにも子供を連れて伊豆や山梨等には出かけていましたが、今回が初の遠出となりました。その為に、できるだけ静かに走ろうと5速3000回転、メーター読みで100〜120km/hを保っての巡航です。恐らくこれが燃費に好結果をもたらしたのだと思います。それ以外は特に気を使うことなく、普通に4000回転超でギアチェンジを行い、高速を降りてからは空いた田舎道の為に、前走車につまらない限りは3速を多用できたことも低燃費に貢献したと思います。
帰路の途中、関越の越後川口にて給油をしました。60リットル程度入るだろうと思ったのですが、52.65リットルと予想よりもかなり少なめでした。トリップメーターは4860(486km)を表示していましたので、単純に9.23km/lという平均燃費となります。これならば、無給油のまま余裕を持って往復できた計算です。渋滞に巻き込まれず、エアコンを使用しなければ9キロ台の後半から10キロ程度まで、伸びた可能性もあります。
大人二人と10kgの子供と15kg程度の荷物を積んで、走行距離486kmの内、330km程度は高速道路で、280km程度はエアコンを使いながら、途中2時間半の渋滞に巻き込まれたクルージングで9.23km/lという平均燃費を得た事になります。23年前の3リッター機械式燃料噴射のスポーツカーとしては、良い数値ではないでしょうか。まだまだ、コンプレッションが下がっていないということなのでしょう。電子制御燃料噴射を備えるカレラ3.2ならば、さらに良い数値を記録したものと思われます。
私はこれまでに高速道路であまり5速ギアを使用しませんでした。理由は二つあって、一つは高速に乗ったときくらいは4000回転程度をキープしてあげたいというものでした。私のポルシェは購入当初は中高〜高回転域が重いエンジンだったのです。リハビリを兼ねて、各ギアとも高回転まで引っ張ってからシフトアップをし、巡航には4速ギアを多用しました。そして、ある速度を超えない限りはあまり5速を使用しませんでした。その甲斐あってか、エンジンの吹け上がりはとても軽くなり、本来の状態になったと思います。もう一つの理由は、5速からシフトダウンする時に4速のゲートが不明確な為に5−4へのシフトダウンが怖いのです(-_-;)。「2速に入ってしまったら」という恐怖感から、シフトダウン時はややビクビクしながら、確かめて確かめて、そーっとクラッチをつないでいたのです。ちなみに今回は、車速を落としての5−3を多用しました。
そんなわけで、これまでは燃費をあまり気にせずに走行していたのですが、高効率というのはとても気持ちが良いものですね。これからの遠出は10km/lを目指してのエコランをしてみたいと思います(^^ゞ

#しょー@カブ様の84年型カレラカブリオレ。カレラウィング付き。美しい塗装。左端に見えているサイクルフェンダーは、もしや・・・
お早うございます。
今朝の東京地方は快晴です!
こんな天気の日には・・・。おっと(笑) 今日は張り切って仕事しまーす(^^ゞ
しょー@84カブ様より、愛車”84年型カレラカブリオレ”の写真をお送りいただきました。
掲載の快諾を頂きましたので、ご紹介させていただきます。#写真をクリックすると大きな写真が見られます。

#84カレラカブリオレ

#83SCカブリオレ
サイドミラーの記事で書いたリアデフォッガースイッチ(カブリオレではサイドミラーの電熱スイッチ。たぶん。)は、84年型カレラカブリオレより装着されたようです。そして、この写真で注目すべきはシガーライターです。カレラより、シガーライターのデザインがその他のスイッチと同じものに改められており、4連スイッチ(?)となっています。#仕向け地によって異なるようです
ちなみに左からリアデフォッガー、フロント補助灯、シガーライター、グローブボックスのノブです。シガーライターのイラストが変更されているのも芸が細かいですね。また、スイッチ左の警告灯には、上段にブレーキパッドの警告灯が追加されています。オーディオ(84標準品?)のデザインも秀逸ですね。#日産サファリの純正オーディオだそうです。良いデザインでマッチしていますね

#84カレラカブリオレ

#83SCカブリオレ
センターコンソールのエアコンスイッチの間にスピーカーの前後バランスのフェーダーが追加されています。hinhan様の86年型カレラカブリオレもリアスピーカーが標準で付いていたとのことでしたので、カレラよりリアスピーカーが搭載されたものと思います。SCカブリオレはフロント左右のドアスピーカーのみです。よく見るとコンソールボックスの奥に何か黄色い端子カバーのようなものが見えますね。何でしょう? #置き忘れたヒューズだそうです(^_^;) このコンソールボックスは携帯や財布、ペットボトル等を入れておくのに重宝しているのですが、カレラの最後の方では追加されたスイッチによって、とても狭くなってしまいます。

#84カレラカブリオレ

#83SCカブリオレ
シートのデザインも変更されていますね。サイドサポートの張り出しが大きいように見えますので、ひょっとしたらオプションのスポーツシートかもしれませんね。シートの厚みも増しているように見えます。

#84カレラカブリオレ

#83SCカブリオレ
リアシートの座面のデザインが小さなものへと変更されており、わずかに軽くなっていると思われます(^^)
カレラの初年度となる84年型は、ご存知のように剛性と防錆が強化される前の軽量ボディです。さらにパワー、トルク、燃費が向上した3.2リットルエンジンとの組み合わせで、930の中でもパフォーマンスは随一でしょう。ボディがSCと共通ということは、恐らくハンドリングも同じだと思います。(逆に言うとボディが強化された85年以降は、ハンドリングが異なるはずです)もっとも、エンジンのパワーやトルクの出方が異なりますので、乗った印象は異なるでしょうけれど。それにしても、今回初めて84年型カレラカブリオレを拝見しました。とても希少なモデルと思います。色もポルシェらしいですね! しょー@カブ様、ありがとうございました(^_^)/~

#正体はコレ。オープンカーを2台持てるとは幸せですね(^_^)v

#給油は自動的に止まったところまで。ギリギリまで給油するとオーバーフローを起こし、最悪、こぼれたガソリンに乗ってスピンにいたる、恐れがある。
手軽な軽量化
昨日、空気圧を標準に戻してからコーナーリングが良いと書きましたが、なぜかコーナーだけではなく、加速も良くなっているようなのです! もちろん、加速に関しては空気圧が関係しているとは思えません。ポルシェを購入以来、横に座っている妻も「ヒューンと速くなった」と、言っています。現在の新潟の気候が合っているのでしょうか? 確かにここ数日は湿度も低く、暑くなく寒くなく、日差しも強すぎず、ヨーロッパのような気候だね、と話していたのです。911SCは生まれ故郷に似た環境で本領を発揮するのでしょうか? さらに、昨日書いたようにコーナーも相変わらず速いのです。コーナーリングに関して妻は「鋭くなった」という、微妙なコメントを残しています。そんなことがありえるのでしょうか? 考えられる要素としては以下の4つになります。
1.涼しい気候
これまでにも暑すぎず、寒すぎない気候の時に、エンジンフィールに良い感触を得ているのですが、今回のように明確に速さを感じたことは、無かったように思います。ただ、その過ごしやすい気候によって、人間の調子が上がっているという事はあるかもしれません(^^)
2.ガソリンが当たった
これについては、いつも入れている近所のGSですので、まず無いと思います。ちょっと離れたシェルでは、満タン直後に速くなったと感じることがあるのですが、近所のGSではめったにありません。ちなみにエッソです。
3.ガソリン残量が少ないため
これが一番の原因だと思います。私は普段、出来る限り満タンで走っています。給油に関しても20リットル程度で満タンとなり、30リットル以上入れることはほとんどありません。つまり、常時残量が60リットル以上は残っていることになります。満タンで走る理由としては、ショックアブソーバーを交換する前の癖(交換前は満タンにするとフロントが落ち着いた)が残っているということと、アライメント合わせは満タンで行うために、満タン時がポルシェの標準と思っているからです。
しかし今回は、燃料計から推測するにガソリンの残量は30リットル弱と思われます。だとすると、60リットル(40〜50kgですか?)分の重量が軽くなっている事になります。仮に40kgだとしても大きいですよね。リアシートや内装を外したりして、ポルシェを軽量化したい人の気持ちが良くわかりました。クルマは重量ですね。
4.無意識のうちに、アクセルを踏んでいる
これもあるかもしれません(笑) いまだに嬉しさが続いているものですから(^^ゞ
さらに過ごしやすい気候が、ドライバーのマインドに拍車をかけている可能性も否定できません。
そんなわけで、ガソリン残量の少なさが加速向上の秘密と推測しました。パフォーマンスを追い求める方は、残量が少ないタンクを一度試してみてください(^^ゞ それとも、これって常識ですか? 車体の軽量化はコーナーリングにも効くはずですので、昨日の空気圧によるコーナーリングパフォーマンスの向上に、このガソリン残量も影響していたものと思われます。ただし、残量が十分に有る状態でのパフォーマンスについては、やはり空気圧による影響を否定できませんが。
蛇足ではありますが、ガソリン残量を減らす場合は極端に減らし過ぎないようにご注意ください。ガス欠の心配もありますが、タンクの底に沈んでいる良からぬものを吸い込む可能性がありますので。

#やはり指定空気圧が一番か。使いまわしの写真ばかりでスイマセン。
空気圧
911SCの指定空気圧はフロントが2.0で、リアが2.4です。不確かですが、カレラも同じ数値でターボのみ指定空気圧が高かったように記憶しています。(指定空気圧の数値はエンジンルームにステッカーが貼られています)今回の遠出の前に、スタンドでの満タンついでに、空気圧を調整しました。フロントはいじった事が無いのですが、リアに関しては2.5にしたり2.4にしたりして、その変化を感じ取ろうと試しているのです。今回はポルシェ指定の2.4にしてみました。
ウェイトの増加はフロントのトランクが15キロ程度。キャビンが妻と子供で60キロ程度でしょうか。私が一人で乗っている状態よりも、若干リアよりの重量配分と思います。さて前回、空気圧を2.5にして以来、5000キロほど走りました。変更した当初は、なんとなく硬めになったかな? という程度の印象だったのですが、今回2.4に戻してみたところ結構変わったように感じます。ただ、ブラインドテストではありませんので、思い込みによるプラシーボ効果を排除することが出来ません。そのために、以下は私の勘違いの可能性が大いにあります。
まず、2.4にしたことでリアサスペンションが、以前よりも良く動いているように感じます。例えますと初期作動の渋さが取れたような、そんな感じです。そのせいなのか速度のいかんに関わらずコーナーでの安定性が高まったように思います。安心感といっても良いかもしれません。最初はフロントに積んだ15キロの荷物+満タンのせいかと思ったのですが、荷物を降ろし、半分以下にガソリンが減った状態でも、コーナーでの安定性を感じます。リアのトラクションが上がったといいますか。もっとも、妊婦と子供を乗せていますので、低い速度しか試していませんけれど。さらにさらに、アンダーステアが若干軽くなった印象まであります。
これらは、どのように解釈したらよいのでしょう?
1.リアサスが良く動いているような印象。
これは、ありえると思います。空気圧を下げることでタイヤによる衝撃の吸収幅が増えます。イメージとしては、でこぼこ道を空気を張ったゴムまりを転がすのと、空気を抜いたゴムまりを転がすようなものでしょうか。空気を張った方は、でこぼこに当たると跳ねます。この跳ねがサスペンション入力となる力です。ところが、空気を抜いたゴムまりは、ゴムまり自体がでこぼこを吸収してしまうので、あまり跳ねません。極端な例えですが、このような効果によって、リアサスが良く動いてでこぼこを吸収しているように、勘違いして感じた可能性があります。
2.コーナーでの安定感があがった。トラクションをより感じる。
これもありえます。上記の衝撃吸収効果の向上によって、コーナーリング時の落ち着きが出てくる可能性があります。上の例では、ゴムまりが跳ねなくなったので、落ち着いて感じられるということです。さらに空気圧が下がることでタイヤの接地面積が広がり、グリップが向上しているものと思われます。これらが総じて、安定感やトラクションの向上として感じ取ったのかもしれません。
3.アンダーステアが軽くなったような気がする。
問題はこれです。これは一般的にありえないからです。一般的にはリアのグリップが上がればアンダーステアの傾向が増します。上の検証のように空気圧を下げることでリアのグリップが上がっているならば、アンダーステアが強まる可能性こそあれ、軽くなる可能性は見出せません。
ただし、一つだけ。もしもありえるとするならば、空気圧を下げたことでコーナーリング時の外側リアサスペンションの縮み方が少なくなっている可能性があります。つまりコーナーリングにおいて、あるGがかかった際に、空気圧が高い場合はサスが縮んで吸収していたのが、空気圧が低いためにタイヤが変形してその分を吸収している、というわけです。(もちろん、その差はわずかですが)911はRRの特性であるオーバーステアを打ち消すために、Gがかかるほど、つまり外側のサスペンションが縮むほどに、アンダーステアとなるようなジオメトリーを与えている可能性があります。
とまあ、ざっと可能性を検証してみましたが、自分自身、半信半疑です。それに、ポルシェを手放さなかった嬉しさから、いつもよりもアクセルを踏んでいた可能性もあります。911はアクセルを踏み込むと、動きがよりキビキビとして、コーナーでも安定してきますので。だいたい、わずか0.1で感じ取れるほどの差が出るのか疑問ですし。仮に差が出たとして、それを感じ取れるほど自分は感度の良い人間なのか? という大いなる疑問があります(笑) というのも、2.4に空気圧を落とす際に自分も立ち会ったのですが、右リアのみ2.6になっていたからです(@_@;) 前回、空気圧をチェックしてくれたおじさんのGJです。恥ずかしながら私めは、そのことにまったく気が付きませんでした。そうすると、ここまで長々と書いた検証って一体・・・????

#田舎の風景は心和ませる。写真は伊豆へ旅行時のもの。
事故と渋滞
昨日の記事を書いてから、本当に出かけてしまいました(笑)
そういうわけで昨日より新潟に来ています。すいません(^^ゞ 仕事はもともと休む予定であった土日(雨の予定)と入れ替えることにし、のりの良い妻もママ友との予定をキャンセルして身支度を整えました。とは言え、所用を済ませて家を出たのは午後2時を回ったところでした。首都高に上り、外環から関越のルートに乗るため、池袋線に乗ったとたんの渋滞。「今日は何の日だっけ? 25日。給料日だ! だから混んでいるんだ」等と言いながら。そのうち緊急車両が2台、渋滞をかき分けて行ったので渋滞の原因は事故だと思いました。
やがてノロノロと事故現場に到着してみれば、先代のジャガーXJを先頭に5台の玉突き衝突でした。クルマの変形はどれも軽微でしたので、みな無事でよかったと思います。ただ、その事故というのは反対車線の出来事で、池袋に向かうレーンは2車線とも規制なしでした。これって、つまり見物渋滞ですか? 事実、事故現場を過ぎたとたん、それまでの渋滞が嘘のように流れ出しました。
そんなわけで1時間半を要して外環にたどり着き、関越を100〜120km/hくらいのペースで走っていたところ、追い越し車線をフーガのパトカーがすっ飛んでいきます。何だ? また事故? 案の定、しばらく走ると3車線すべてがストップしていました。それからしばらくは、ノロノロ渋滞が続き、強めの西日によって上がり始めた室温の調整をしようと、視線を下げて、再び上げたときでした。事態が飲み込めたのは。100mほど前方で大型のコンテナートラックが横転して3車線をふさいでいたのです。その為に3車線とも通行止めで、ちょうど事故現場の直前にあるPAをバイパスに使って事故現場を迂回させていました。上り坂となっているPAの進入路を進むと事故現場が見渡せ、コンテナートラックの前方には、別の大型ダンプカーが横転して中央分離帯に刺さっており、キャビンの変形具合から、ドライバーの安否が気遣われました。
PAのバイパス路にはすでに十数人がクルマを降りて事故現場を見物していました。内数人は携帯で話しながら。私達はこのPAで休憩してゆくことことにしました。ここまで休まずに来たこともありますが、今見た恐ろしい光景が残ってしまっている気がしたためです。やがて本線に戻ると、何事も無かったかのように順調に流れています。ところが対向車線は早くも見物渋滞が始まっていました。
見物渋滞ができるメカニズムはなんでしょう。いかに事故が見たいからといって、突然スローダウンしては追突される危険があります。センターレーンの速度はちょうど100km/hあたりでしたので、事故直後の目撃者は速度を落とすにしてもせいぜい20km/h程度でしょう。そこで80km/hのペースが生まれ、次に誰かが驚くか、見物したいかの理由で、さらに20km/h程度速度を落とし、60km/hのペースが生まれます。60km/hに落ちることで詰まった車間距離によって、誰かのアクセルの踏み方、ブレーキの踏み方によって、連鎖的に車速が落ちることがあります。やがて100km/hで走行している後続が追いついて詰まり始め、長い渋滞の果てに車速は完全に0となるのでしょう。
最初に見物渋滞のきっかけを作ったドライバーは、自分が速度を落とした事によって数キロに及ぶ渋滞の列が出来たとは、想像すら出来ずにいることでしょう。そのうちに、渋滞のきっかけを作ったとして最初に速度を落としたドライバーが罰せられる社会が来るかも知れませんね('_')。二酸化炭素の排出量に換算されて罰金が科せられたりして。

#旅先で出会うワインディングロードをテンポ良く走るのはスポーツカーの楽しみ。写真は83年型911SCタルガ
自動車旅行
私は自動車旅行が大好きです。ポルシェを買った当初はよく一人で、または妻と二人で旅行に出かけました。911がグランドツアラーとして最適であることは、以前にも書きましたが、911のどの部分がツアラーとして最適なのでしょうか。
1.適度な室内空間
二人で旅行するには最適の空間と思います。移動中は互いに無口になる時間といいますか、思索にふける時があります(笑) そういった時に適切な空間が確保されていることは、特に数日に及ぶ旅行では大切なことと思います。小さくともリアシートがあるのが911の良さですね。もちろん、リアシートは適当な荷物置き場となります。私はリアシートをたたんで旅行鞄を置いています。室内に鞄が置けると便利ですよ。特に女性は何かと鞄の中身を取り出したがりますので。化粧品とか、おやつとか(笑)
これが、大型セダンや巨大SUVだったらどうでしょう? 以前、レンジローバーで旅行をしたことがありますが、大きすぎると感じました。一人や二人の旅行には過剰に思えてしまいます。空間も重量も。男同士、または大人3人以上の旅行には良いと思いますけど。
2.十分なトランク容量
旅行に行くと何かとお土産を買いますよね。930までのトランクは深さはありませんが、常識的な大きさのお土産ならばすべて飲み込んでしまえます。ところが、ところが。妻と行くとなぜか地方の大型店舗に寄りたがり、どう考えても東京で買えるようなものを買いたがります。まな板や、洗濯物を干す(洗濯バサミがジャラジャラ付いた)アレや、つっかえ棒なんかをなぜか積んで、旅行を続けたことがあります。余計なものを積むと燃費が悪くなるので嫌だと言ったんですけれど(-_-;)
子供が生まれてからは、ベビーカーやら何やらと荷物がどっと増えてましたが、911はすべて飲み込んで見せました。お見事!
3.大き目の燃料タンク
車体がコンパクトな割に、90リットルが確保された燃料タンクは十分な容量と思います。SCはカレラに比べて燃費が悪いのですが、古いエンジンは仕方の無いことですね。ざっくりとですが、都内ではリッター4キロ代の燃費も高速を使うと8〜9キロあたりまで伸びます。そうすると700キロ程度の足は確保できることになります。
フロント荷重のこともありますが、心配性な私は燃料計が半分になる前に給油していました(^^ゞ 日本はガソリンスタンドが沢山ありますので、燃料計が1/4も指していればどこに居てもまず問題ありません。
4.信頼性
ブレーキやエンジンやハンドリングはもちろん、旅行中のすべての時間でクルマを信頼できることが大切です。雪が降る高速も、夜のガタガタ道も、土砂降りの雨も、灼熱の渋滞も、道に迷った時も、あらゆるシーンを経験することで、ポルシェに対して「信頼に足る旅の相棒」と思うに至りました。知らない土地でのメカニカルトラブル、特に走行に支障をきたすようなトラブルは悪夢以外の何ものでもありません。その為に信頼性というのは自動車旅行をする上で、最も重要な要素と思います。
5.ドライバーがわくわくする
これって、ものすごく重要だと思っています。車内の雰囲気を構成するのはドライバーと助手席の人になるわけです。ドライバーが心身ともに疲れていると、自然と雰囲気も低調気味で楽しさも半減してしまいますよね。ポルシェに乗ることが楽しみな私のようなタイプは、宿を後にする頃には、すでにテンションも上がっているわけです(笑)
購入して数ヵ月後の事ですが、10日間ほど東北を旅行したことがあります。旅の後半にはポルシェに慣れていながゆえの疲れがありました。ステアリングを握る手に力が入りすぎていたために、握りっぱなしの左手が腱鞘炎のようになったり、慣れないゆえの緊張によって、目や肩に疲労がたまった状態でした。しかし、そんなことは走り出してしまうと、すっかり忘れてポルシェのフィールと、初めて訪れるロケーションを楽しんでいました。
と、ここまで書いていたら、旅に出たくてウズウズしてきました(笑)
本日は沖縄をのぞいて快晴! 日本列島どこまで走っても晴れです!
仕事を休んで一泊二日の小旅行にでも出かけて・・・みたいですね(^^ゞ

優しい時間
M氏のお心遣いによって、SCカブリオレは私の手元に残ることとなりました。
前日に、こんな書き方をしてしまったので、心優しいM氏が気持ちを汲んでご辞退されたというのが真相です。
そして、私が911を売りたくない明確ですらない理由に、理解を示して下さり、起業の資金調達が問題なければそのまま持っていて下さい、と。さらに今後、資金的な問題を抱えたら、その時は相談して下さい。という、ありがたいお申し出まで頂戴しました。そして、仕事に対するエールと再開を約束してメールは結ばれていました。私は本当に幸せ者です。そして、素晴らしい環境に行き損ねたポルシェには、少しだけ「すまない」と思いました。
M氏をはじめ、お問い合わせいただいた皆様、コメントを頂いた皆様、そしてブログをご覧いただいたすべての皆様、本当にありがとうございました。
とても優しい時間を過ごさせていただきました。
今後ともよろしくお願い申します。
#今度の休みは思いっきりポルシェを走らせます(^^)!
(と言っても、私はあまりスピードは出しませんけど)
M氏のお心遣いによって、SCカブリオレは私の手元に残ることとなりました。
前日に、こんな書き方をしてしまったので、心優しいM氏が気持ちを汲んでご辞退されたというのが真相です。
そして、私が911を売りたくない明確ですらない理由に、理解を示して下さり、起業の資金調達が問題なければそのまま持っていて下さい、と。さらに今後、資金的な問題を抱えたら、その時は相談して下さい。という、ありがたいお申し出まで頂戴しました。そして、仕事に対するエールと再開を約束してメールは結ばれていました。私は本当に幸せ者です。そして、素晴らしい環境に行き損ねたポルシェには、少しだけ「すまない」と思いました。
M氏をはじめ、お問い合わせいただいた皆様、コメントを頂いた皆様、そしてブログをご覧いただいたすべての皆様、本当にありがとうございました。
とても優しい時間を過ごさせていただきました。
今後ともよろしくお願い申します。
#今度の休みは思いっきりポルシェを走らせます(^^)!
(と言っても、私はあまりスピードは出しませんけど)

#元祖フラットノーズ(?)の935。タミヤのプラモデルを作った覚えがある。
エアロダイナミクス2
昨日は930のエアロダイナミクス、特にリフトについて書きましたが、本日も続きを。
斜め前方より風を受けると、角度によってはフロントのリフトがリアを上回ることがあると、ポール・フレール氏の著書「Porsche 911 story」に書かれています(Hシリーズのデータ)。リアを上回るということは、それまでの2倍のリフトがフロントにかかることになるわけです。そのために向かい風を受けた高速コーナーリングで、空力によりアンダーステアが出る可能性を示唆しました。
さて、同書によるとこのリフトが発生する理由はクラシック911のフロントフェンダーにあるとしています。ということは、フラットノーズではこの現象がゼロもしくは大幅に是正されるということなのでしょう。フラットノーズは935等のクラシカルレーシングカーを彷彿とさせるだけでなく、高速コーナーリングでその威力を発揮していたのですね。一度乗ってみたいものです(^^)。
ところで、昨日は触れなかったCD=0.423という値ですが、ものすごい効率の悪さで、最高速度と燃費に大きな影響を与えていると思われます。では、930のどの部分が問題なのか? 基本フォルムは930のままで、各部が大幅にアップデートされた964と比較することで、外観上の問題を指摘できるかと思います。
引き続き「Porsche 911 story」より引用しますと、964はCD=0.32、CLF=-0.01(マイナスリフト、つまりダウンフォースを発生)、CLR=0.02という空冷911最良の値を示しています。ちなみに993はCD=0.33、CLF=0.00、CLR=0.07だそうです。
さて、964に施された空力的改良で、大きな効果があったと思われるのは、エアダムと一体となったフロントバンパーの造形と、標準で採用された可動式リアスポイラーでしょう。これにより、前後のリフトはもちろん、CDも大きく改善されたと思われます。ちなみに可動式スポイラーよりも、ターボなどに採用されている固定タイプの大型ウィングの方が効果が大きいそうです。
さらに車体底面を覆うアンダーパネルも空力の改善に大きく貢献したようです。アンダーパネルによる効果は、CDの低減はもちろん、車体前後のパネル形状によってはリフトの低減も実現します。964と964ターボの比較では、ターボの方が大型リアウィングを備えるにもかかわらず、リアのリフトがわずか0.01しか改善されていません。
ところが993と993ターボでは、ターボの方が0.04もリアのリフトが改善されています。これは私の推測ですが、両者の違いはリアのアンダーパネルにあると思います。ご存知のように964ターボは、廃熱の問題からリアのアンダーパネルが装着されていません。964でリアのアンダーパネルを外している方は多いようですが、それによってCLRとCDが悪化していると思われます。もっとも、廃熱の効果はそれを補ってあまりあるのでしょうけれど。
他には、フェンダー内にインナーフェンダーを装着することや、窓周りの段差を少なくすることなど、ディテールを積み重ねることでCDを改善したようです。
さて、こうして見てくると930に施すべき空力改良の方向が見えてきますね。
フロントは964の様にエアダムと一体になったボディに溶け込むようなバンパーで、リアは固定式ウィングを、アンダーパネルの装着はスペースと廃熱の問題から難しいと思いますが、可能ならばそれを。さらに窓周りの段差をなくすと、改良された930の出来上がりです!
すでにお気付きのとおり、それはルーフに似てくるのです。ルーフにアンダーパネルやインナーフェンダーがあるのか知りませんが(恐らく無いと思う)、それ以外はまんま930ベースのルーフですよね。見た目だけでもルーフの真似をすれば、高速域のパフォーマンスは大きく改善されることでしょう。従って、なんちゃってルーフ(笑)は、ありです!

#RUFは930の理想的なエアロダイナミクスを実現していた。写真はイエローバード

#横風時の動圧中心はホイールベースの中心から80cm前方(Cシリーズの値)。SCもそう変わらないはずだ。
エアロダイナミクス
930の空力性能が低いことは、普通に高速道路を走るだけでも感じ取れてしまうことです。
私のSCカブリオレの話をすると、ショックアブソーバーの交換以前は、100km/hを超えて速度が高まるほど、フロントの落ち着きが無くなり、ステアリングの感触が軽くなってきました。これはフロントのリフトによって、踏ん張りの利かないショックアブソーバーが伸びて、あごが上がった状態となったためと思われます。そのために、高速に乗る前は必ず満タンにして、後席に置いていた旅行鞄もトランクに移したものです。もちろん、少しでもフロント荷重を上げるためです。
ショックアブソーバーの交換後は、フロントのリフトは感じるのですが、以前のような落ち着きの無さは影をひそめました(少なくとも私が試した速度までは)。ところが、フロントが踏ん張るようになったためか、今度はリアのリフトを以前にも増して感じるようになりました。リアのリフトというのはフロント以上に嫌なものです。というのも、フロントの接地感がなくなるのも恐ろしい事ですが、しっかりとステアリングを保持している限り、ある程度真っ直ぐ走ることは知っています。これは、バイクがウィリーしても真っ直ぐに走ることと似ています。ところがリアのリフトというのは、スピンを連想させる為に一層の恐怖を感じます。バイクの例えで言うとジャックナイフで真っ直ぐ走る難しさといいますか。ちょっとした事で転舵軸を中心に車体のバランスが崩れますよね。この場合のちょっとした事とは左右どちらかのバンプでも起こりえるわけです。ただし、実際にその現象が起こるにはSCが出しうる最高速度でも足りないと思いますけれど。連想させるのが恐怖なんですよね。ロジカルなホラーといいますか(笑)

#トレイ式のリアスポイラーは、リアのリフト低減の他に、横風時の動圧中心を後ろに下げる効果もある。
ポール・フレール氏の著書「Porsche 911 story」にHシリーズのデータが出ていたので引用します。(Hシリーズとは75年式のビッグバンパーです)
CD=抗力係数、CLF=フロントの揚力係数、CLR=リアの揚力係数、*いずれも数値が低いほど優秀
Hシリーズ カレラ(フロントエアダム、リアスポイラーともにあり)
CD=0.414、CLF=0.010、CLR=0.025
Hシリーズ カレラ(フロントエアダム、リアスポイラーともになし)
CD=0.423、CLF=0.112、CLR=0.246
911SCはこれと同じか若干劣る程度と思われるのですが、いずれにせよ空力性能の低さが見て取れます(;_:)。CD値は置いておくとして、注目すべきは前後のリフト、特にリアのリフトがフロントの倍もあるという事実です。これを読んで私は「実際に走らせた印象とぴったりだ!」と、妙に関心してしまいました(^_^)。
前後のスポイラー付きの場合、その数値は無視できる程度まで抑えられますが、スポイラーなしはまずい数値です。何でも243km/h時のトータルリフトは180kgにも及ぶそうです。本にも書かれていましたが、それ以上にまずいと思われるのは、前後のどちらかにだけスポイラーをつけている場合です。リアにだけ装着している人は少ないと思いますが、フロントのみ装着している930の中古車は雑誌やネットで見かけます。恐らく、リアのスポイラーだけ取り外してしまったのだと思いますけれど。その場合、フロントのリフトは0.010にもかかわらず、リアのリフトは0.246と24倍もあるわけです(Hシリーズの値)。つまりフロントはきっちりと押さえられているにもかかわらず、リアだけはリフトしていますので、高速コーナーリング時は大オーバーステアになる可能性があります。
高速コーナーリングといえば、この本にさらに興味深い記述がありました。それは、911の特徴的なフロントマスクは斜め前方からの風を受けるとリフトが増大し、角度によってその値はリアを上回る(!)という恐ろしいものです。斜め前方からの風とは、向かい風を受けながらのコーナーリングに他なりません。コーナーリング時のフロントリフト増大とは、すなわちアンダーステアの傾向をさらに強めることとなります。
問題はそのリフトが、ターンインが始まってから発生することです。つまり、911の持つ入り口アンダー、出口でオーバーな傾向をさらに助長することとなります。なお、この問題も前後にスポイラーを装着することで大幅に抑えられるそうです。
スポイラーなしのナローと930にお乗りの皆様。スピードの出しすぎにはくれぐれもご注意を。

#いよいよ、別れのときか?
ポルシェ911おゆずりしません?
昨日はこのブログがはじまって以来、はじめてクルマを確認にお客様が見えました。これまで数十件に及ぶ問い合わせを頂いたのですが、残念ながら私の提示する金額と合わず、実際にポルシェを見に来られたのはM氏ただ一人でした。そして、これが最初で最後です。私のポルシェを譲るとしたらM氏以外には考えられません。そのためにYahoo!オークションは取り消しいたしました。これまでにいただいたお問い合わせやコメントに心より感謝しております。
M氏は4台のクルマを所有するエンスージャストです。そして自動車に対する考え方や、レストアのポリシーがほとんど私と共通で、まさに同好の士に出会えた気分でした。また、自動車に対する情熱は素晴らしく、現在も最強のW124を遠く九州にてレストア中であり、多忙を縫って日帰りで仕上がりを確認に行かれるそうです。そして、控えめで礼儀正しいその物腰には、若くして成功された理由を感じさせました。「あらゆる部分を見てやろう」というような素振りは微塵もなく、こちらは運転していただこうと考えていたのですが、M氏は助手席への同乗すら辞退されていました。その、確認のしなさぶりはこちらが心配になるほどでした。ポルシェは何台かご覧になられたそうで「想像以上に良いです」と気に入っていただけたようで、まずは一安心でした。
それから、現在のポルシェの状態や今後必要になる整備のポイント、そしてポルシェの外観にまつわるネガティブな点を話しました。その後、自然と話題はM氏のレストア中のメルセデスの話や、クルマに対する考え方などに及び。気が付いてみたら結構長く話し込んでおり、最後に具体的な取引についてのディテールを決めて好感触のままM氏は去ってゆきました。

#私も決断が必要
金額に問題がなければ、クルマの状態にはかなり自信があったので、見る人が見れば決まるであろうとは考えていました。が、本当に売れそうになってみると、正直、とても寂しく感じています。本当に手放しても良いのか? 確かにM氏ならば、安心して引き継いでいただける方です。クルマを大事にされる方はすぐにわかります。おそらく私以上の愛情をかけて下さることでしょう。そして、ファーストオーナーと同じようにシャッター付きのガレージにて保管していただけます。
そもそも私は、自分の提示する金額でポルシェをおゆずりするためにこのブログをはじめたわけです。売れそうなのを悲しむのは完全な本末転倒です。しかし、この寂しさは何でしょう。自然と肩が落ちていたのでしょうか、そんな私を見て妻は「そんなに好きなら、売るのやめたら。お金のことなら大丈夫。」そして用立てしますよ、とまで言ってくれました。(そもそもは起業資金の捻出が目的です)何とありがたい申し出。今年の初秋に二人めが生まれるため、彼女は自分で運転できるAクラスを買うのを楽しみにしていたのです。(駐車場を一台分しか確保できないことも、おゆずりしたい理由でした)
私のポルシェをゆずるならば、M氏以外にはなく、M氏が見送るならば私は911を手放さないでしょう。M氏がもしも買いたいと申し出て下さったとしたら、今は正直、わかりません。「おいおい、売らないのかよ」と、このブログを見てM氏は思うでしょうけれど・・・。M氏の結論をもらうまでに、私も心を決めなければなりません。これ以上、妻に甘えてはいけないという思いもあります。自分で始めた仕事ですから、金が必要ならば自分のクルマを売って用立てるのは、当たり前のことですので。ただ、私はこのポルシェが本当に好きです。だから、もう一度よく考えてみたいと思うのです。

#保管状態良く、走行距離少なく、エンジン絶好調で、よく整備されたSCは希少
*お問い合わせいただきました83年SCにお乗りの斉藤様。なぜか返信メールが戻ってきてしまいます。よろしければメールアドレスをご確認の上、再度お送りいただければと思います*
赤いタルガ
SEIYAAという個人売買のサイトからお誘いのメールを頂きました。掲載するか否かは検討中なのですが、サイトを拝見したところなかなか良さそうな911SCタルガが掲載されていました。私と同じ品川33ナンバーで、こちらはワンオーナーカーだそうです。81年モデルですから25年になりますか。どの程度のメンテナンスが行われていたのかは書かれていませんが、大事に乗られていたであろう事が想像されます。ガレージ保管と見えて、ペイントやタルガトップのコンディションもとても良さそうですね。また、サイトの手数料(類似サイトの中では安価です)を差し引いても、348万円という値付は見事な見識と思います。
不当に安いSCの相場に従うことなく、ご自分の価値観の中で売値を決めておられるのでしょう。自分が愛情を注いできたクルマに、確たる価値観を見出しているのだと思います。オーナーさんは、そこを曲げてまで手放したくはないというお考えかもしれません。値段が合えば売る、合わなければ売らない、と。それにこのタルガを、この値段で買う方ならば、間違いなく大事に維持されることでしょう。
かくいう私も、SCカブリオレの値段を「自分が出しても良いと思える値段よりも少し安め」に設定しています。相場というものはほとんど考慮していませんので、高目という事になりましょうか。ただし同じ値段で、同程度のSCカブリオレは二度と手に入らないと思います。昨日のブログを書いた後、つい駐車場へと向かいエンジンをかけてみたのですが、「こいつは最高だ!」と掛け値なしに思えました。手前味噌ですが、探して出てくるような、コンディションの固体ではないと思っています。
お問い合わせはこちら
*クルマは東京港区にあります

#発進前のSCカブリオレ。めくるめくドライビング体験が待っている。
土曜日の朝
今朝の東京地方は湿度は高いのですが、強い陽光がさし、まるで四国を思い出させるものがあります。こんな天気の日にはポルシェに乗り込んでどこかへ出かけたいところですが、売り物ということもあって控えています(^_^)。そんなわけで、前回のオイル交換以来、一度しかポルシェに乗っていません。乗っていないと、「乗りたいなぁ」と激しく思うもので。一体なぜ、どのフィールに惹かれてポルシェに乗りたいと思うのか? インスタントのカフェオレを飲みながら考えてみました。
目を閉じて、頭の中で家を出て立体駐車場に向かい、スイッチを押します。すると、ポルシェを乗せたパレットが下りてくる段階で、すでにワクワクしている自分に気が付きました。そして、カーマインのカバーをはずしてグランプリホワイトのボディがあらわになると、その美しさに見とれてしまいます。カバーをトランクにしまい、ガチャッとドアを開けて、閉めて。ポルシェの匂いに包まれ、10年も20年も前からずっと見続けてきたようなダッシュボードにキーを挿します。
そして、クランキング。一瞬後に「ズバッ!」とエンジンが目覚め、荒々しいエンジンはボディを揺らし、周囲の空気ごと私の鼓膜を揺らします。始動直後の少し高めなアイドリングをタコメーターで確認して、車体に異常がないか各部に神経を飛ばし、そして目的地までのドライビングを思うのです。とりあえず空想の中で、伊豆方面にでも向かいますか。
ギアをゆっくりとローへ入れ、そっとクラッチをつなぎスタート。シフトアップ、シフトダウン。ポルシェシンクロのクラシカルなフィール。ソリッドなブレーキング。ウィンドーが切り取る景色とその加速。ヘタクソゆえに決まらないコーナーリング。そして、すべてを彩る空冷フラットシックスのサウンド。
「次もポルシェだなぁ」
ふと、我に返って思うのは、それでした。今のSCカブリオレが幸せなオーナーのもとへ行ったとして、自分はいずれまたSCを探すのではないかと思いました。ただ、SCでコンディションの良いものは極端に少ないと思うので、外観や走行距離はともかく、エンジンのコンディションを優先して探し、タイヤを変え、ショックを変え、クラッチを変え、ミッションを下ろして。SCカブリオレでやったように「すべてに手をかければよいか」と夢想しました。ただ、条件の揃ったSCカブリオレを見つけるのは、ほぼ絶望的ですのでクーペになるかと思いますが。
しかし、このSCカブリオレが、このまま居続ける可能性もゼロではないわけです。このまま引き取り手が現れなかったとしたら、起業資金の調達に困りながらも、それはそれで幸せな事だ、と。ぬるくなったカフェオレを飲みながら、そう思えた土曜の朝でした。
お問い合わせはこちら
*クルマは東京港区にあります

#ウィンカーレバーの奥、キーシリンダーの右にかすかに見えるのが、クリフォードの作動ランプ。見えますか?
セキュリティとエアコン
911SCカブリオレにはクリフォードのセキュリティが取り付けられています。
さすがに930を盗むマニアックな輩は(笑)、そうそうはいないと思うのですが、カブリオレゆえのいたずら対策に取り付けました。その為にドアはパワーロックとなっています。
また、ホイールの盗難対策用にオプションの傾きセンサーも取り付けています。
長時間、外にクルマを止めることはあまりないのですが、セキュリティを作動させていると安心感が違いますね。高価なセキュリティも安心を買ったと思えば安いものでしょうか? 駐車違反のレッカーも二度ほど免れていますし(^^ゞ
初期の911はリアのクオーターウィンドウとドアの三角窓が開閉可能だったようです。盗難対策のためにはめ殺しとなったようですが、とりあえず、エアコンが効く現在では不要な装備かもしれません。サイドウィンドーを下ろす以外の外気導入方法としては、走行時の風圧による外気導入、そしてフレッシュエアブロワーが3段階に調節可能です。3にするとうるさいですけれど。
ちなみにこのフレッシュエアブロワーも交換済みです。あまり使わないだろうと思ったのですが、ちょこちょこと使っています。ルーフの終端から室内のエアを抜けるクーペと違い、カブリオレはラムエアが入りにくいようなのです。また、意外な使い方としては、ヒーターのブーストアップに使えます。冬のオープン時などはヒーターを全開にしますが、さらにこのフレッシュエアブロワーで、温風をブースト可能です。
エアコンについては、ブロワーを3段階に調節可能です。温度調節用のダイヤルも一応付いているのですが、その調整しろの割にはあまり変わりません。このエアコンのブロワーも昨年交換しています。
ところで、マニュアルには「冬でも時々エアコンを作動させるように」と書かれていたように思います。これはSPCのメカさんも言っていましたので、930では常識のようですね。その為に時々、冬場のエンジン始動直後にエアコンを作動させていました。なぜ始動直後なのかと言うと、室内が冷え切っているので、エアコンの寒さを感じないためです。ヒーターはしばらく効きませんので(笑) 寒さをもって寒さを制す、です(^_^)。
お問い合わせはこちら
*クルマは東京港区にあります
自動車部品業界にお勤めのSHIN様より、実に興味深いコメントを頂きました。
以下に引用させていただきます。
> SCのエンジンは、歴代の911のなかでも
> エンジンの吹け上がりが最も鋭い型式のひとつで、
> 911を買うなら、エンジンの程度の良いSC !
> と、思っていますが、hiroichiさんの記述にもその軽さが
> 書かれており、
> そのよさを堪能できる固体に巡り合えて、
> なんてシアワセな方なんだろう。
> と、楽しく拝読させて頂きました。
>
> 発売当時、SCを購入して分析した、某日本車メーカーの
> エンジニアが、
> そのエンジンの吹け上がりと、回転の落ちの速さに舌を巻き、
> 「タコメーターのリターン・スプリングが異常に強いようだ。」
> と、間違えた感想をメモに残した話は、業界では有名です。
> (因みに私は自動車部品業界の会社員です)
やはり、SCはエンジンですよ!
#SHIN様、ありがとうございました。
以下に引用させていただきます。
> SCのエンジンは、歴代の911のなかでも
> エンジンの吹け上がりが最も鋭い型式のひとつで、
> 911を買うなら、エンジンの程度の良いSC !
> と、思っていますが、hiroichiさんの記述にもその軽さが
> 書かれており、
> そのよさを堪能できる固体に巡り合えて、
> なんてシアワセな方なんだろう。
> と、楽しく拝読させて頂きました。
>
> 発売当時、SCを購入して分析した、某日本車メーカーの
> エンジニアが、
> そのエンジンの吹け上がりと、回転の落ちの速さに舌を巻き、
> 「タコメーターのリターン・スプリングが異常に強いようだ。」
> と、間違えた感想をメモに残した話は、業界では有名です。
> (因みに私は自動車部品業界の会社員です)
やはり、SCはエンジンですよ!
#SHIN様、ありがとうございました。

#やや中央よりにオフセットしているABCペダル。この下にある木製のキックボードは腐りやすい。
ヒールアンドトゥ
ポルシェ最強メンテナンス―寿命をのばす魔法のテクニック!という本を立ち読みしました。(買わずにすいません著者の方)その上、正直に告白いたしますと、今回が二度目の立ち読みです。(ますます、すまんです)普段ならばこの手の本を見つけると、速攻で買っているところなのですが、前回パラパラとめくった際に見つけたオイル交換のポリシーが私の考え方と合わないので様子を見る(?)ことにしていたのです。
ただ、今回は買うつもりだったのです。本当です。 でも、本のコンディションが・・・。
残念ながらこの本は、立ち寄った書店に一冊しかなく、かなり人気のある本のようで、多くの方に立ち読みされヨレヨレの状態だったのです。そういうわけで次回は必ず購入いたしますので、お許しを。
そして、今回も一つ気になる記述を見つけてしまいました。
それは、ヒールアンドトゥについてです。皆さんはヒールアンドトゥ、していますか?
ご存知のように911のペダルレイアウトはヒールアンドトゥに向かいないものと言われています。確かにABCペダルが面一ではなく、やりにくいのかもしれないと想像します。その為にアクセルペダルを二枚重ねて高さを合わせる改造はポピュラーなもののようです。
私はヒールアンドトゥをやったことがないのですが、この本に「ポルシェのエンジニア(テストドライバーであったかもしれない。記憶不確か)に、911ではヒールアンドトゥをするべきではない」というようなことを言われた(引用は不正確です)記述がありました。
さらにル・マンのレース現場で、ヒールアンドトゥで減速しつつコーナーをクリアしていく日本人ドライバーの走り方に対して外人のチーム監督(だったかな? 不確かですいません)が「燃費が悪くなる」と眉をひそめた、というような意味合いの記述もありました。レーシングドライバーがヒールアンドトゥなしで、良いのでしょうか?(笑) というか、それで速く走れるのでしょうか?
確かにポルシェは、わざわざアクセルペダルを低くしているわけですから、そこには何らかの意図があると考える方が自然です。また、上記のような改造が昔から行われいたことを考えると、多くのオーナーからの要望がポルシェ本社に届けられていたはずです。にもかかわらず、頑なにそのレイアウトを守ったのには訳があるように思うのです。
ヒールアンドトゥの目的とは何でしょうか?
言われるまでもなく「ブレーキによる減速を行いつつ、同時に、エンジン回転を合わせてシフトダウンを行う」というものでしょう。では、ヒールアンドトゥをしないとどのようになるのでしょう?
「ブレーキによる減速を行い、次にエンジン回転を合わせてシフトダウンを行う」となりましょうか。この場合の問題は、エンジン回転を合わせる、つまりアクセルを踏むためにブレーキを離しますので、ブレーキによる減速を終了してから、ブリッピングを入れてシフトダウンに移ることになります。
従って、このやり方だと、確実にワンテンポ遅れることとなります。なぜならばヒールアンドトゥであれば、ブレーキの終了と共にシフトダウンが完了してアクセルを踏み込める状態になっているからです。
では、ポルシェが推奨しているのはこの、ワンテンポ遅れるコーナーリングなのでしょうか?
これはあくまで私の推測なのですが、ポルシェはエンジンブレーキの使用を薦めている、あるいは積極的なエンジンブレーキを使ったドライビングを前提としている、のではないかと思うのです。
つまり、「ブレーキによる減速を行い、オーバーレブしない程度まで車速を落としたら、ブリッピングをくれずにシフトダウンし、エンジンブレーキを効かせて残りの車速をコントロールする」ではないかと思うのです。この場合のポイントは、4輪に制動がかかるブレーキと異なり、リアにのみ制動がかかるということです。従って、フロントタイヤはブレーキの役目から開放され、向きを変える為に早めに働けるわけです。リアタイヤがロックしにくいRRならではの走り方かもしれません。#試してみたい方は、オーバーレブにはくれぐれもご注意を。無論、私めは一切関知いたしませんので。
スポーツドライビングにおいてエンジンブレーキの使用を薦める方はあまりいないように思います。その理由は「エンジンが減る」ので、できるだけエンジンブレーキなどは使用せず、「ブレーキを使え」といったところでしょうか。別の言い方をすると、「エンジンのオーバーホールには金がかかるので、減っても安価なブレーキを使用しろ」と言うことかもしれません。
さて、では私のクルマはエンジンブレーキを酷使して痛めつけられているのか(笑)と言うと、私はエンジンが減ることを恐れて、ワンテンポ遅れたコーナーリングをしています。ので、ご検討中の皆様、ご安心ください(^^♪
お問い合わせはこちら
*クルマは東京港区にあります

#ヘッドライトウオッシャーは、ヘッドライト点灯時にのみ作動する
ヘッドライトウオッシャー
ヘッドライトウオッシャーの使い方がイマイチよくわかりません。わからないと言うのは、つまり使うタイミングのことです。どのようなシチュエーションで使ったらよいのか、あるいは使うべきなのか?(笑) 私の911は右側のヘッドライトウオッシャーの調子が悪かったために、ユニットごと交換しました。(使用頻度にかかわらず、装備されている機能はすべて正常に作動すべきと考えていますので)メカニック氏によると、ルーフやウィンドーにかからぬよう噴射方向を調整する為に何度も作業を繰り返した、との事でした。そうすると、使ってみたくなるのが人情というものです(^_^)。
ただ、フロントウィンドーが汚れた時に使用するウィンドーウオッシャーと異なり、ヘッドライトが暗くなるほどの汚れは、これまでに体験したことがありません。第一、多少の汚れでは暗くなりませんよね。さらにヘッドライトに泥を浴びるような悪路にはなかなか出くわしませんし。 そうすると考えられるのは虫でしょうか?
私の田舎は新潟なのですが、夜の関越道を走ったことがあります。確かにSAに入ると沢山の虫がこびりついていましたが、ヘッドライトの照度低下は感じられませんでした。(もともと911のヘッドライトが暗いと言うこともありますが)しかしこの時とばかり、運転席に戻ってヘッドライトウオッシャーを作動させてみました。結果は、確かに虫は落ちるのですが、乾燥してこびりついているような状態ですので「濡れたタオルで拭いた方がきれいになる」というのが結論です。そこで今度は、虫がビッシリとこびりつくまで走ってみようと考えたのですが、残念ながらその前に家へと帰り着いてしまいました。
その後はなかなか機会が無かったのですが、昨年のゴールデンウィークの前々日。妻の友人に招かれて、彼らの持つ那須の別荘へお邪魔する事になりました。夕方、妻を会社の前でピックアップし、都心の渋滞を抜けて東北自動車道に乗る頃には、すっかり暗くなっていました。私は密かに期待していたのです。もちろん、高速道路と那須の山道を飛んでいるであろう”虫”にです。しかし、一向にヘッドライトは暗くならず。SAに立ち寄るたびに急いでドアを開けヘッドライトを確認し、高速を降りてからは用も無いのにコンビニに止めてフロントを確認するのですが、激突死している虫の数は微増するに留まっていました。
落胆する私に「どうしたの?」と身重の妻が声を発しました。その声は”自分の乗るクルマに、ただならぬ問題が発生しているのではないか? やはり友人のアウディに乗っておくべきだったのではないか?”という疑念の声でした。「いや、大丈夫だ。心配ない。ただ、虫が少ないだけだ。」今考えると私の答えは、彼女の疑念を深めた可能性が高いように思います。
お問い合わせはこちら
*クルマは東京港区にあります

#Nakamichi MB-IV ナカミチらしくスムーズで誇張のない音色が、標準スピーカーの個性を引き出す
誠実なスピーカー
hinhan様のコメントに触発されてカーオーディオについて書きます。
911でオーディオにこだわる方は少数派かもしれません。理由としましては、「どうせエンジン音でよく聴こえない」と、いったところでしょうか? 確かにその通りなのです(笑)
ではありますが、ではあるのですが(笑)、エンジン音の中にあっても、少しでも良い音で音楽を「聴き分けたい」と思うのです(^^ゞ。
911SCカブリオレの標準オーディオはカセットとラジオの1ボディで、機械式のプッシュボタンがダッシュボードデザインにベストマッチするものでした。音質はともかくとして、動くのであればそのまま使いたかったのですが、残念ながらカセットは不動で、ラジオをつけると音は右側しか出ず、ボリュームはガリガリという状態でした。
当初はオリジナルユニットのレストアを考えました。方々に当たってみたのですが、引き受け手が見つからず、やむなく、ヤフオクにて993用のヘッドユニットを入手します。ところが、こいつが燃えると評判のタイプで(爆笑)、噂だけではなく実際に燃えた事件もあるそうで、速攻リコールとなった代物でした。そこでプランを変更してNakamichiのカセットでパワーアンプ内蔵型の上級機を探します。しかし、これが見つからず。出てくるのはパワーアンプが別体式の超上級機ばかりでした。毒食らわば皿まで。一時はトランク内にパワーアンプの設置も考えたのですが「今更カセットにそこまでするのはどうなのか?」と、誰しも思う真っ当な疑問と「1ボディで収める方が930的で美しい」という妥当な判断によって、その毒皿プランは見送られました。
そんなわけでカセットをあきらめ、CDでパワーアンプ内蔵型では最高峰のものを探すと、NakamichiのMB-IVしか選択の余地がありませんでした。秋葉原で現物を確認したところ、音質はまずまず素性の良いもので、それよりも1ボディに6枚のCDをストックできるというメカニズムとコンセプトに惚れました(^_^)

#実にドイツ的な音色。予想外の音質には新しいバッテリーも効いているかもしれない
同時にスピーカーの換装も考えたのですが、できるだけオリジナルの音色をキープしたいと思い、とりあえずスピーカーはそのままとしました。そんなわけでカーオーディオショップにて取り付けを行うのですが、MB-IVは1ボディとはいえユニットの後ろに取り外し式のパワーアンプがドッキングされている、KENWOODのL-02Aのような(笑)構造でした。そのため、普通に取り付けるとダッシュボードから「アンプ分」が出っ張るのです。これはカッコ悪いと言ったのですが、ショップの方はそう思わないようなので、自分で付け直すことにしました。
付け直すと言っても、パワーアンプを外して付属のケーブルでつなぎ、外したパワーアンプをどこかに設置すればよいわけです。なのですが、実際に外してみると確かにパワーアンプの置き場所がありません(汗)。どこでも良いわけではなく、しっかりと固定できて、放熱に問題がなく(パワーアンプは放熱のために剣山の様な外観です)、ケーブルが届く範囲で見えない場所。これらの条件を満たしたのは「ヘッドユニットの底面に対角線上に取り付ける」が、唯一の場所でした。
そんなわけでヘッドユニットも無事に収まり、音を出してみると、これが、なかなかどうして! 悪くないものでした。何より驚きは標準のスピーカーがシャキッとしていたことです。ドイツのスピーカーらしくその音質はやや固めで、「ツェ」とかの子音に特徴のある、まさしくドイツの音でした。
後日、パワーウィンドーの調整をお願いした際にドアの内張りをはがしてみて納得したものです。このSCカブリオレのスピーカーは、ドアの内張りではなくフレームにガッチリとマウントされていました。同軸2ウェイのユニットは、23年を経てもエッジのほころびすらなく、ヘアライン仕上げのダイキャストフレームは輝いていました。
その輝きは当時のドイツならではの、誠実なエンジニアリングを見るかのようでした。
お問い合わせはこちら
*クルマは東京港区にあります

#左フロントフェンダーの給油口 ガソリンスタンドにはカバーを開けて入るとスタンドマンが迷わない
ガソリンの問題
911SCに乗っていると、ガソリンについて考えることがあります。
それは、
ガソリンを満タンにするとクルマが速くなったような気がする、というものです。
私だけでしょうか?満タンにするとよりエンジンパワーを感じると言いますか、回転の上昇も心なしか速いように思います。所要で乗った国産車もこの傾向があるように思ったのですが、SCではより顕著に感じるときがあります。これは私の心理的なものなのでしょうか。
満タン>安心>無意識にいつもよりアクセルを踏み込む>速いと感じる。
このようなプラシーボ効果なのでしょうか?
だとしたら、私のセンサーも相当いい加減なものです。
でも仮に、これがプラシーボ効果でないとしたら、速くなる理由は何でしょう?
最も考えられるのが、
満タンにする>ガソリンの温度が下がる>ガソリン冷却の効果、または燃圧が上がる。
ではないかと思われます。推測ですが。
もう一つは、
スタンドによって、満タン後のエンジンの調子が異なる、というもの。通常は、満タンにするとクルマが速くなったように感じるのですが、逆に重くなったように感じるスタンドがあります。時にはエンジンがハッキリと調子悪くなったように思うこともあります。つまり、ガソリンの質に差が有るのではないか、と思うのです。これには、あるスペシャリストも同意していました。曰く「昔に比べてガソリンの質が明らかに落ちている。何か混ぜているのではないか」と言うものです。さらにこんなことも言っていました「最新のエンジンは電子制御によってガソリンの質の悪さをカバーできるのであまり気が付かないが、古いポルシェだと分かってしまう」と。
ガソリンに限らず、911SCに乗っていると微妙にですが、毎回エンジンの回り方が異なるように思います。湿度や気温、気圧の関係なのか? タンク内残量によるものか? 前回の走り方の影響か? それともドライバーの体調なのか? あるいはその全部か?
交差点を三つ過ぎるくらいまで911の調子をうかがい、普段にまして調子が良い”ように感じられる”と、思わず笑みが漏れます。そんなわけで、私は微笑みながら乗っていることが多いかもしれません。はたから見ると、相当アレなわけですが・・・(^_^;)
お問い合わせはこちら
*クルマは東京港区にあります

#写真撮影 STUDIO SAKAI
雨のカブリオレ
今週の東京は雨のようですね。
私は雨の日には911に乗りませんが、出先で降られたことはこれまでに何度かあります。2泊以上の自動車旅行の際には必ず一度は降られたといってもいいでしょう。
930のカブリオレやタルガは雨漏りが心配なカテゴリーに入るクルマな訳ですが(笑)、そういった中にあってこのSCカブリオレは極めて優秀といえます。
これまでに経験した雨漏りは僅かに二度。一度目は東北を旅行した際に大間で遭遇した、バケツをひっくり返したような土砂降りの時。運転席側のBピラーより少しだけ漏れました。このときは本当にすごい雨で、あまりの雨量にエンジンが止まらないかと心配になったほどです。
二度目は御宿からの帰り、高速の上で。それほど激しい雨ではなかったのですが、運転席側のAピラーと三角窓と幌が接する辺りから、こちらも少しだけ漏れました。その程度の雨では、これまでに雨漏りしたことがなかったので驚きました。オープンにして遊んだ帰りだったので、幌の閉じ具合(?)が良くなかったのかもしれません。雨漏りは以上の二回だけです。
雨漏りなどしない現代のオープンカーからすると、雨漏りした時点ですでに落第かもしれませんが、古い911はクーペでも雨漏りしますので。83年当時のCGを読むと911SCカブリオレは新車のときから、僅かな雨漏りが見られたそうです。そう考えると23年が経過してこの程度であれば優秀と思うのです。
ちなみにカブリオレのキャンバスを打つ雨音はとても和む音と言いますか、なぜだかノスタルジーを誘うものがありますね。都会ではなくて、田舎に降る雨のような。そう感じるのは私だけでしょうか?
お問い合わせはこちら
*クルマは東京港区にあります

#熱と重量でリアタイヤは過酷
Nタイヤ
ポルシェはタイヤへの要求が厳しいメーカーだといいます。
911用のタイヤ開発からそのような伝説が生まれたのだと思いますが、911用のタイヤが何ゆえ難しいのかといえば、RRという基本構造ゆえの、あまりにも後ろに偏った重量配分にあると思われます。
原初の911は何よりもまず、直進安定性の確保が大命題でした。ご存知のようにRRというのは直進性に劣るレイアウトだからです。これは、矢のやじりが後ろに付いているような物と考えてよいと思います。そんなわけで、シャシーを改良して直進性を高めるように腐心したわけです。その甲斐あってか、及第点の直進性を手に入れるのですが、それは同時にRRのもう一つの問題点、唐突な曲がりやすさに対しても良好な結果をもたらしました。
つまり、”直進しにくく、唐突に向きを変えやすい”基本特性に、”直進しやすく、曲がりにくい”特性を与えたのです。だから、911の運動性能は物理的な基本特性と、与えた特性の狭間にこそあると思います。あるいは完全な二面性を持っていると言い換えることも出来るでしょう。こうして考えると、ポルシェ専用のNタイヤに与えられた特性を推測してみることができますね。
911の持つ物理的基本特性と与えた特性は完全に正反対のものです。ゆえに二つの特性を繋ぐ過渡特性こそが重要視されたと思われます。穏やかな切り替えといいますか。
通常の運動状態にある911は与えられた特性によって、真っ直ぐ走り、曲がりにくい状態を装っています。しかし、その本性は真っ直ぐ走らず、唐突に曲がるじゃじゃ馬なために(笑)、グリップの限界に達すると一気に反転し馬脚を露します。そのために、限界に達しそうなインフォメーションをドライバーに与えることと、反転するまでの限界領域の幅を出来る限り広げたいというのがポルシェの要求であったのでしょう。
これを実現するためには、通常のタイヤよりもまず、サイドウォールが硬い必要があると思います。なぜならばコーナーリング時のサイドウォールの変形を最小にして、正確にタイヤを(つまりサスペンションを)動かす必要があることと、路面情報の伝達のためと思います。
そして穏やかな過渡特性の実現には、主にゴムの質(コンパウンド)が重要な役割を担っていると思うのです。
タイヤはグリップの限界が近づくとそのインフォメーションをドライバーに伝え、限界に達しても急激にグリップを失わず、出来る限り穏やかにグリップを失う。それがポルシェの求めた特性と考えられます。
そういうわけで、Nタイヤはノーマルよりもサイドウォールが硬くコンパウンドが異なるのではないかと思います。もしもノーマルと乗り比べたらどうでしょう。私のクルマはH自動車の薦めに従ってノーマルとしたので、Nタイヤには乗ったことがありません。そんなわけで確たることは言えないのですが、おそらく乗り心地は硬めで、コーナーリング時の安心度が高まるため、ノーマルよりも脱出速度を上げやすい可能性があると思います。そして滑り始める前後のインフォメーションが相対的に分かりやすく、コントロールしやすい可能性も高いと思います。総じてシャキッとした印象を持つかもしれません。それが価格差に見合うかどうかは、人それぞれとなるでしょう。
お問い合わせはこちら
*クルマは東京港区にあります




